Yuka's vision 「お花は家族」
神戸市三宮にある株式会社GROUND(グラウンド)は、年間2万人以上の注文を受ける兵庫県No.1のフラワーショップ。このGROUNDのフラワーデザイナーであり、経営者、そして一児の母である彼女。
自身の経験から、女性たちが自分らしく働ける職場づくりに取り組み、業績もアップさせています。
飾らない笑顔の背景にはどんなessenceが隠れているのでしょうか。

自分が持って行ったお花が学級新聞のタイトルに
―出身はどこですか?どんな子ども時代を過ごしましたか?
生まれも育ちも神戸で、生粋のこべっこです。5人姉妹の長女でとにかく外で遊びまわる元気な子どもでした。実家は自営業で、両親が働く姿を見ながら育ちました。 自分でやっていくと決めた時に不安も抵抗もなかったのは、自営業の家だったというのもあるのかもしれません。
―裕佳さんの人生を語る上で欠かせないお花。お花に興味を持ったきっかけは?
中学2年生の時、母と行ったスーパーで見かけたカスミソウに惹かれて、「教室に飾ろう」と、翌日学校に持って行きました。誰も気に留めないだろうと思っていたら、一人の男子生徒が「この花キレイやん!」って気付いてくれて、クラスメイトがお花の前に集まってきました。後々、このカスミソウが学級新聞のタイトルに決定したんです。自分が持ってきたお花ひとつでこんなにも広がりをみせるなんて!って自分でも驚きました。
高校に入ってからお花屋さんでアルバイトを始めました。 自分が作った花束でお客さんが喜んでくれることが本当に嬉しくて、どんどんお花の世界へのめり込んでいき、アルバイトは大学を卒業するまで続けました。

大学を卒業後、一度は違う職種の会社に入ったそうですが、やっぱりお花の仕事がしたいという想いがあり、総合園芸の会社に転職。そこでデザイン系のお花の勉強をし、レストランウェディングのお花屋を担当。3000組以上のウェディングフラワーをトータルプロデュースし、経験と実績を積んでいきました。
GROUNDは、6畳一間から始まった
―27歳の時、結婚。独立し、ここから夫婦二人三脚でのGROUNDがスタート。
「全国の人に自分のお花を見てもらいたい、届けたい」という思いがあり、お花屋さんではなく、自宅の6畳一間の一室を使って主人とプリザーブドフラワーのネット販売を始めました。始めは売り上げもないため、しばらくはアルバイトもしていました。最初の頃は2~3件しか注文はありませんでしたが、一人一人丁寧に向き合って心を込めてお花を届けていたら、半年後の母の日シーズンには驚くほどの注文が入るようになっていました。
裕佳さんが手掛けるお花はクチコミでどんどん広がり、事業を拡大。
場所を移し、本格的にGROUNDが始動したのでした。

後編は、仕事について、そして働くママとしての裕佳さんに迫ります。