自分の本質は、絆

フラワーデザイナーは、お花の知識、色合い、組み合わせ、見せ方・・技術はもちろんセンスや感性が長けていないとできないクリエイティブな仕事。普段、感性やスキルを磨くためにしていることは?
―あまり考えたことないなぁ(笑)でも意識しているのは、よく空を見上げて、日常や自然から感じた“色”を素直にお花に表現すること。グレーの空にこの色が合わさると・・とか考えてたりしますね。
色を感じるのは人に対しても同じで、お客さんと話している時もそう。一人一人の人生の背景には色があって、お話をしていると色が見えてくる。例えばピンク系の色が好きというお客さんでも、こういう想いでお花を贈りたいと思っているからピンク系だけど黄色寄りだなとか、話を聞けば聞くほど、こういう色かなというのが自然と見えてくるんです。
仕事をする上で大事にしていることは何ですか?
―私は人との繋がり、“絆”を大事にしています。絆は自分の本質と言ってもいいかな。
上辺だけじゃなく、お客さんが本当に満足してくれるように、心に寄り添えるよう真剣に向き合っています。 それはお客さんに対してはもちろん、仲間たちや仕事で関わる人たちに対しても同じ。 一緒にやっている仲間が支えになっているし、心から感謝していて、大切にしたいと強く思っています。
娘さんには仕事の話をしますか?
―3歳にもなるといろいろと分かってくるので、「ママはお花でいろんな人たちを幸せにしてるんだよ」って話をしています。娘も興味を持ってフラワーサロンに遊びに来たこともあります。
私が大切にしている「真剣に向き合うこと」も、娘から教わったことでもあるんです。
子どもは敏感で、ちゃんと向き合っていないとすぐ見抜くので子どもって本当にすごいですよね。子どもから教わることがたくさんあります。

ママの楽しみが身近な人を幸せにする
出産前後はどうしても自分一人ではできないことが多く、スタッフや家族にサポートしてもらいながら仕事に復帰。そういった自身の経験から、GROUNDでは子育て中の女性が働きやすい環境づくりを徹底し、今ではスタッフの9割が育児中のママたちです。
―1日の中で一緒にいる時間も長いからこそ、みんなが楽しんでできるようにするにはどうしたらいいだろうというのはいつも考えますね。休憩時間にはお互い育児のことを相談したりしています。
育児と仕事を両立するうえで、あれもこれもと頑張りすぎず、無理なことは“仕方ないこと”と受け入れることも大切。がむしゃらに頑張りすぎて家でぐったりして子供と向き合わなかったり、笑顔がなくなるのは良くない。しんどい時は、ありのままの現状を受け入れて周りに助けてもらう。それが、家族にとっても職場にとってもいいことだと思うので、GROUNDではそういう環境づくりをしています。
同じく頑張っているお母さんたちへのメッセージはありますか?
―ママが輝いていないと、家の中は明るくならない。
毎日を楽しんでほしい!その楽しみが、身近な人を幸せにすると思うから。
私は娘に、仕事に行ってくるねとは言いません。「今日もお花を触ってみんなと楽しんでくるから、幼稚園楽しんでおいでね!」と声をかけます。あー今日も仕事か~しんどいな・・という姿を見せるより、ママが楽しそうにしている顔を見ると、子供もきっと嬉しくなるはずだから。
